対象シーン
ブレインストーミング時の創造力を爆発させたいとき、あまりアイディアが出ない参加者を焚き付けたいとき
対象年齢
中学生以上(最低限構造的にアイディアを出すことができれば、何歳でも可)
実施費用
約1,000円(材料費)(ただし、APIを使いすぎると別途費用かさみます)
未来を生き抜くために必要な能力として最近よくあげられる21世紀型スキルの中には、4Cという概念があります。
その4Cとは、
- Critical Thinking
- Collaboration
- Communication
- Creativity
です。
ワークショップには、意識せずともこの4要素が自然と入ることが多いですが、今回はこの中でもCREATIVITYをブーストさせるためのファシリテーションについて考えたいと思います。
CREATIVITYが試される数ある場面の中でも特に象徴的なのは、ブレインストーミング のセッションです。
そう、おびただしい数のポストイットを連想させる、とにかくアイディアをいっぱい出し合うアレです。
新しいアイディアを生み出すためのワークショップをやられた方であれば、こうしたブレインストーミングの時間を設けることはあるのではないでしょうか?
Faciliiでは、ブレインストーミングをうまくいかせる最大のコツは、「ワクワク楽しい雰囲気をどんどん加速させていく」ことだと思っています。
もちろん、盛り上がればよい、という訳ではありませんが、ブレインストーミングの最中は、後の収束のフェーズを一旦忘れ、ひたすら発散させることがよいと考えています。
「こんなこと言ったら馬鹿にされるだろうな・・・」なんて気持ちになってる人が一人でもいる限り、そのブレインストーミングは効果が半減すると言っても過言ではないでしょう。
しかし、だからこそ、ブレインストーミングのファシリテーションは難しいとも言えます。
なんせ、ファシリテーターが入れば入るほど、かえって参加者が静かになっていくことが大いに有り得るからです。
「あの人は面白いアイディアを出せる」「僕は黙っておこう」なんて思わせたらそれこそ最悪なケースとなってしまいます。
そこで今回紹介したいのが、ブレインストーミングで創造力を爆発させるためのツールです。
例えば、今年のCSCWという世界的学会で紹介されていた、IDEA WALLという作品。
言った発言を拾って、そのままグーグル画像検索の結果を次々と壁に投影してくれる、というシステムです。
このシステムがあることで、参加者の思考がどんどんVISUALな右脳的になっていき、創造力を爆発させられる、という仕組みです。
FaciliiでもこのIDEA WALLの考え方をベースにしたシステムを試作してみました。
(こちらに公開されています。)
例えば、「こんばんは」と言ったら、こんな画像がかえってきました。
なんと、吉永小百合が。。。。笑
もちろん、ここで大事なのは、検索結果の正確性ではなく、色んなアイディアへジャンプできるきっかけを作ることなので、その意味では吉永小百合が出たことは大正解となる訳です。
もう一つ紹介したいのが、Faciiliで現在R&Dを行っている喋るポストイットボードです。
ブレストといえばほぼ必ず用いられるポストイットの裏にARマーカーを仕込み、ポストイットを貼り付けるボードの後ろにカメラを仕込むことで、ポストイットを貼る度に音や映像の演出をいれられる、という仕組みです。
(NFCタグ等を使ったほうが正確ですが、今回はさくっとプロトタイプということで、あしからず)
このシステムを導入すると、ポストイットを貼る度に
「いいねー!最高!ふぅ!!!」
と言ってもらうこともできるし、それぞれが出したポストイットの枚数を数えるようにして
「あと3個アイディア出せば周りに追いつくよ!」
とか言ってもらうこともできます。
ここでも、出るアイディアの質が大事な訳ではなく、とにかく楽しく沢山数を出せるようなポジティブな雰囲気を作り出すことで、いずれジャンプに繋げる、というのが狙いです。
どうしても「CREATIVITY」という素質は人によって差があると捉えられがちなため、ファシリテーションが難しくなってしまうのですが、こうしてデジタルテクノロジーにファシリテーションを代替してもらうと、案外ものすごく楽しくポジティブな雰囲気が作れたりするものです。
なんせ、デジタルテクノロジーは人を差別することなく公平に機能してくれるのですから。
ではでは、引き続き楽しくクリエイティブなワークショップライフを!!